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2021/10/25 08:00

皆様
こんにちは、ettü(エトュ)代表の愛甲です。

皆様は、ヘアターニケット(英: Hair tourniquet)をご存知でしょうか。

本日は、インタビューに快く応じてくれた竹井寛和先生に子どもの「ヘアターニケット」についてご紹介いただきましたのでご紹介します。より多くの赤ちゃんがヘアターニケットにあわれないよう心から祈っております。

<プロフィール>
竹井 寛和 (たけい ひろかず)先生
兵庫県立こども病院 救急科医長
日本小児科学会専門医・指導医
日本救急医学会専門医
日本小児救急医学会代議員
■2019年日本小児科学会雑誌にて論文「小児救急室を受診したヘアターニケット症候群の8例」の代表執筆者

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Q. 世界で知られる「ヘアターニケット」とは?
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ヘアターニケットは、医学的に言うと「体毛や糸が局所(足指等)に絡まることで起こる虚血(血流障害)の病態」を指します。国内小児科医内での認知度は高くありません。

=悪化するため早めの対処が必要=
血の巡りが悪くなるため、放置するとどんどん悪くなります。最悪の場合は局所が腐ったり海外では手術となった症例が報告されているため、できるだけ早く対処する必要があります。
=特に気をつけたい時期は「生後〜6ヶ月頃」=
乳児のヘアターニケットは、産後ママに発生するホルモン分泌変化による「脱毛」が関係(2~6ヶ月)するとされています。
一方で、論文では生後1〜3ヶ月の症例を報告しています。これらを鑑み生後〜6ヶ月頃までは注意が必要と言えるでしょう。

『主な原因はママの産後脱毛症と赤ちゃんの反射の時期が重なること』
ヘアターニケットは①偶発的、又は②意図的に発生する場合があります。①偶発的に発生する主な要因として、例えば洗濯でベビー靴下等の内側に体毛が溜まり、そのまま赤ちゃんに履かせた際に、赤ちゃんの足底把握反射(ぎゅっと握る反射)で体毛が赤ちゃんの足指に絡まることがあります。

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Q. パパママができることは何かありますか?
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■知ること
できることは「ヘアターニケットの存在を知ること」です。多くの場合、偶発的に起こる怪我なので、残念ながら完全に防ぐことは難しいでしょう。
対処
放置すると悪化するため、可能であれば、絡まる髪の毛や糸をはさみで切ってください。あまりにも食い込んでいる場合などは小児科、救急科や整形外科などを受診ください。
※内科を専門とする小児科医は「怪我」を診ない場合があるので、事前に対応可能か確認すると良いかもしれません。

『あなの開いた靴下は具体的な一つの予防策となりうる』
これまで、具体的な予防策は聞いたことがありません。あなの開いた靴下は、靴下を履かせる際にパパママが手を通すことで、靴下内に溜まる髪の毛等の混入物を目で確認できるため、原因を発見する機会を提供するという意味で、具体的な予防になりうると思います。

(次回ブログに続く)


(インタビュー実施日:2020年2月)